11月18日(土)第28回Nurse Egg Festival(略してNEF)を開催しました。
NEFとは民医連の関東地方協議会(東京・千葉・神奈川・茨城・栃木)の看護奨学生が集まり、民医連の医療・看護を学び、交流する企画です。
学生、職員あわせて約170人が参加しました。
NEFの2つの目標は、
1.民医連の医療を知り、それを通して医療・看護のあるべき姿を考えよう!
2.同じ目標を持つ仲間と主体的に交流し、互いに学び、楽しもう!
この日に向けて17名の看護学生実行委員を中心に企画の準備を進めてきました。
(下の写真は、当日朝の実行委員の打ち合わせ)
今回のテーマは「差別をなくすためには??~水俣病の実態から学ぶ民医連の活動~」
司会や開会挨拶も学生が担当します。
参加学生はグループごとのテーブルで初対面の学生同士。各グループでは実行委員の学生または担当職員がリーダーとなり、メンバーが打ち解けるように進めていきます。
まずは、アイスブレイク「うそ?ほんと!?ゲーム」。簡単に自己紹介をしてから、紙に書いた4つの事柄について(1つだけ嘘があります)嘘がメンバーに気づかれないように発表していきます。
エピソードも話すので、趣味がわかり、和んできたところで、今回のテーマにそって各法人で学んで来た「事前学習報告」をグループ内で発表しました。
学習会は、熊本民医連で長らく活躍された、山近峰子さんを講師に招きました。
山近さんは「終わっとらんばい!ミナマタ」の本の中に出てくる水俣病を見つめ続けた看護師です。
チッソ水俣工場から2キロメートルの「キビョ(奇病)」の地に生まれた山近さんは、両親も自分も水俣病を発症します。水俣病は有機水銀(メチル水銀)により、脳神経が傷つき、ハンター・ラッセル症候群(感覚障害、視野狭窄、運動失調、聴力障害、構音障害など)を発症する病気です。
畳職人だった父は、畳代の替わりに魚をもらうこともあり、また、海のすぐ近くなので魚が食卓にあがるのは当たり前の環境でした。魚をくださった方も食べる側も、まさか、その魚がメチル水銀に汚染されているとも知らずに…。山近さんが中学1年の冬、父は水俣病で倒れ、生活が一変します。
両親が水俣病認定患者になることで補助を受けることにより、妬みやいじめ、差別もあった当時のこと、父への訪問看護が民医連と出会ったきっかけであることなど、詳しく話してもらいました。
民医連で行っている水俣病健診、裁判への協力やとりくみなども聴くことができました。
社会のしくみを知り、社会背景をとらえ、患者の立場に立って寄り添い、要求にこたえ、ともにたたかう…。民医連看護の原点を学ぶ講演でした。
昼食休憩で美味しいお弁当を食べたあとは、レクリエーションを行いました。
上位のグループは、NEFの1都4県のご当地土産がもらえる「チーム対抗○×クイズ」、「お題ゲーム」。「アで始まる国名は?」の問いに「アフリカ、アフガニスタン、アゼルバイジャン…」とグループで協力して考えました。多く答えたグループの勝利。大いに盛り上がりました!
最後に、講演を受けてのグループワークを行いました。
テーマは「差別をなくすためには何ができますか?」
学生からは「人の命の大切さを忘れないこと、お金のある人もない人も命はみな平等。いろんな職業、いろんな背景があるから、社会のことを知ること、学ぶことが大事」
「未来につなげるためには、本日の講演で聴いたことを周りの人に伝えていくこと」
「患者さんの話に耳を傾けること」など、いろいろな思いを聴くことができました。
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